50代の働く女性がぶつかる壁

50代の働く女性がぶつかる問題に、仕事と介護の両立があります。50代という年齢に差し掛かると、親世代が高齢になり、親が病気を患いやすくなったり、介助が必要になったりします。現代において、家計をメインで支えるのは男性が多く、基本的に親の介護は女性がサポートする傾向にあります。そのため、親の介護は女性が担う場合が多くなっています。このように、子育てが一段落して安心していた頃に、親の介護の問題が出てきて苦労をするケースは少なくないのです。

今や日本は少子高齢化社会となっており、一人っ子の家も珍しくありません。そうなれば、兄弟姉妹で協力することができないため、一人だけで介護に当たらなければなりません。介護は想像以上に大変なものです。介護では、大人を支えたり、運んだりする体力仕事が多いため、身体的負担が大きいです。それだけでなく、要介護者自身が不自由な状況に落ち込んだり、イライラして当たってきたりすることもあります。もし親が認知症になってしまった場合は、コミュニケーション自体が難しくなるため、精神的なショックも大きくなります。こうした背景もあり、介護がきっかけで仕事を辞めざるを得なくなる50代女性は少なくありません。介護の問題に直面し、これまで築いてきたキャリアを諦めるのはとても残念なことです。

ただ、ナースのように手に職を持っており、しっかり報酬を稼ぐことができるのであれば、デイサービスなどの介護施設に預けて、仕事に出るのも手です。手元にお金があるのなら、なるべく介護サービスを活用した方が良いでしょう。ただ、要介護者自身が介護施設に行くのを嫌がることもあるため、そこは本人と要相談となります。特にナースの業界は人材不足が深刻であるため、医療機関側がスタッフに配慮をしてくれる傾向にあります。そのため、キャリアをすぐに諦めるのではなく、介護をしながら柔軟に働ける場所を探してみた方が良いでしょう。